『ドリトル先生のオーケストラ』




                第六幕  先生へのお願い

 先生はモーツァルトさんの論文を書き終えました、その論文を学会に送ってから研究室で皆に言いました。
「こうして論文を書き終えるとね」
「いいね」
「ほっとするよね」
「一つのことを完成させてね」
「嬉しいよね」
「この達成感と満足感がね」
 その二つの想いがというのです。
「凄くね」
「嬉しいよね」
「本当に」
「先生満ち足りたお顔だよ」
「満足しているのがわかるよ」
「一つのことを成し遂げたって」
「そうしたお顔だよ」
「うん、事実満足しているよ」
 先生自身も言います。
「今回もね」
「そうだね」
「それじゃあ次の論文もだね」
「頑張るね」
「そうするね」
「早速かかるよ」
 皆にパソコンの前で答えます。
「今度はまた音楽だよ」
「そうなんだね」
「モーツァルトさんの論文書いて」
「次も音楽なんだ」
「そちらの論文を書くんだ」
「そうするよ、今度はイギリスの民謡だよ」
 こちらだというのです。
「書くのはね」
「ああ、イギリスなんだ」
「僕達の祖国だね」
「あちらの民謡についてなんだ」
「論文書くんだ」
「そうするよ、それもね」
 先生はさらに言いました。
「四国の民謡全てについて書くよ」
「イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランド」
「その四国だね」
「イギリスを形成する」
「その四国のそれぞれの民謡について書くんだ」
「そのつもりだよ、やっぱりね」 
 何と言ってもというのです。
「イギリスという国は一国じゃないね」
「四国なんだよね」
「今挙げた四つの国から構成される」
「そうした国だね」
「まさに」
「そう、そしてね」
 そうであってというのです。
「今から学んでいるけれど」
「四国はそれぞれ特徴があるけれど」
 トートーはイギリスのことを思い出しつつ言いました。
「音楽もなんだよね」
「そうそう、もうね」
 チーチーはトートーに応えました。
「各国で違うよね」
「日本の民謡も色々あるけれど」
「また違うのよね」 
 チープサイドの家族もわかっていることです。
「それぞれの国の言葉もあるし」
「音楽の感じも」
「その辺り他の国の人にはわかりにくいみたいだね」
 ジップは考えるお顔で言いました。
「どうも」
「そうそう、同じ英語を喋る国でもね」 
 ポリネシアも言います。
「中々わからないのよ」
「四国のそれぞれの違い」
「これが違うんだよ」
 オシツオサレツも二つの頭でお話します。
「何かとね」
「地域性があって」
「イギリスは四国からなる」
 ホワイティは老馬の頭の上から言います。
「それは音楽も然りだよ」
「日本でもイギリスの民謡は多く入っていてね」
 そしてと言う老馬です。
「CDもあるけれどね」
「その違いがわかってくれるにはね」  
 ダブダブは強い声で言いました。
「結構以上に深い知識が必要だよ」
「日本人は勉強熱心な人が凄く多いけれど」 
 ガブガブはそれでもと言いました。
「音楽の違いについてはわかってくれているからな」
「理解してくれている人は多くても」
 それでもと言う先生です。
「歌に用いている言葉の微妙な違いとなると」
「やっぱりね」
「わかりにくいよね」
「英語がわかる位じゃないから」
「もっと深いものがあるからね」
「イギリスの歴史や民族がね」
 そういったものがというのです。
「深く関わっているからね」
「ケルトやアングロサクソン」
「そうしたものが関わって来るからね」
「本当に難しいのよね」
「四国の民謡について語ると」
「私は四国をよく巡ったよ」
 イギリスを構成しているというのです。
「そうだったね」
「そうしたね」
「僕達もいつも一緒だったね」
「パドルビーからね」
「ロンドンも行ったし」
「アイルランドだってね」
「スコットランドも」
「そしてウェールズも」
「イギリスの隅から隅まで」
 それこそというのです。
「巡ったね」
「そうだったね」
「楽しかったね」
「よくイギリスのあちこちに行ったけれど」
「その時もね」
「月に行った時を思えば」 
 その時も思い出す先生でした。
「イギリス各地の旅行はね」
「小旅行だね」
「そう言っていいね」
「そうした旅行をしてきて」
「よく巡ったね」
「そう、そして」 
 それでというのです。
「四国をよく知ってるつもりだし」
「民謡だってね」
「よく聴いたね」
「だからね」
「熟知しているね」
「そう、そして」
 そうであってというのです。
「論文も書けるよ」
「その通りだね」
「じゃあ書いていこうね」
「今度の論文もね」
「イギリス民用の」
「早速調べて書いていくよ」
 そうすると言ってです。
 実際に先生はあらたな論文を書いていきます、その次の日に先生は王子から面白いお話を聞きました。
「へえ、大学の管弦部でなんだ」
「うん、普段とは違うね」 
 王子は朝に先生のお家でお話しました。
「そうした演奏をしたいらしいんだ」
「そうなんだね」
「それでね」 
 そうであってというのです。
「その演奏はどうしようか考えているけれど」
「それでだね」
「うん、先生にもね」
「意見をなんだ」
「聞こうと思っているそうだよ」
「そうなんだね」
「ほら、野菜の楽器があったね」
「サーカスの時のね」
「あれをね」
 それをというのです。
「どうかとね」
「お話しているんだ」
「そうした意見も出ているよ」
「そうなんだね」
「それでどうするのかな」
 先生に尋ねました。
「先生は」
「そうしたお話が出ているなら」
 それならというのです。
「待っているよ」
「先生にお話が行くのが」
「うん、若しあちらが本気でね」
「野菜の楽器でオーケストラをしたいなら」
「絶対にね」
「先生にお話を盛って来るね」
「それでその時にお話させてもらおうとね」
 その様にというのです。
「考えているよ」
「待つんだね」
「うん、今はね」 
 そうだというのです。
「自分から積極的に動くには」
「それにはだね」
「どうもね」
 これといってというのです。
「私の性格として」
「あまり、だね」
「出来ないから」
 だからだというのです。
「私はその件については」
「自分からはだね」
「ここで迂闊に動いてね」
「自分から申し出るのはね」
「やはり私としてはね」
「やりにくいね」
「うん、だからね」 
 それでというのです。
「今はね」
「動かないんだね」
「そう、あちらからお話があれば」
「アドバイスさせてもらうね」
「そうするよ」
 こうお話するのでした。
「いつも通りね」
「先生らしいね、先生ってね」
 王子はどうかと言いました。
「自分から言うことってあまりないね」
「どうしてもということ以外はね」
「そうだよね」
「何か自分が自分がというのは」
「それで積極的に言うのはね」
「私としてはね」
 どうにもというのです。
「紳士的でないとね」
「考えているね」
「だからね」 
 それでというのです。
「本当にね」
「そうしたことはしないね」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「やっていってるから」
「今もだね」
「そうするよ」
「わかったよ、まあそうしたお話があることをね」
 王子は先生にちゃぶ台を囲んでお話します。
「覚えておいてね」
「それではね」
「そしてね」
 さらに言う王子でした。
「今朝の朝ご飯だけれど」
「今日はトーストだね」
「目玉焼きとソーセージとサラダでね」
「イギリス風だね」
「珍しいよね」
 王子はこう言いました。
「どうもね」
「うちではだね」
「日本に来てからね」
 王子はさらに言いました。
「朝はいつもご飯だったね」
「そうだったね」
「だからね」
「こうしてイギリス風の朝ご飯はだね」
「どうもね」
 これがというのです。
「珍しいよ」
「イギリスにいた時はいつもだったけれど」
「そう思いまして」
 トミーが言ってきました。
「僕も今日はです」
「趣向を変えてなんだ」
「はい、それでです」
「今日はイギリス風なんだ」
「イングリッシュ=ブレイクファストにしました」
 そうだというのです。
「今朝は」
「そうなんだね」
「それでどうでしょうか」 
 トミ―は先生に尋ねました。
「お味は」
「美味しいよ」
 先生はにこりと笑って答えました。
「凄くね」
「それは何よりです」
「イギリスにいた時を思い出すよ」
「飲みものは紅茶で」
「ミルクティーだね」
「はい」
 そうだというのです。
「そちらです」
「これもいいね」
「イギリスもです」 
 この国もというのです。
「美味しいものはあります」
「しかもちゃんと作ったらね」
「美味しいお料理が多いですね」
「下ごしらえに味付けもしたら」
 ちゃんと、というのです。
「そうしたらね」
「そうですよね」
「だからね」
 それでというのです。
「今朝の朝ご飯もね」
「美味しいですね」
「しかも食材の質がいいから」
 このことがあってというのです。
「尚更ね」
「美味しいですね」
「うん、日本の食材はね」
「本当に質が高いですね」
「だからね」
「余計に美味しいですね」
「残念ながら」
 トーストを食べつつやや曇ったお顔になって言います。
「イギリスはね」
「食材については」
「昔からどうにもだから」
「土地や気候の関係で」
「それでね」 
 そうであってというのです。
「本当にね」
「そこが問題ですね」
「だからね」 
 それでというのです。
「イギリス料理はね」
「何かと言われますね」
「しかもね」
「しかも?」
「最近産業革命の時にね」
 その時にというのです。
「食文化が悪くなったとね」
「言われていますか」
「あの時は何かと大変だったね」
「はい、イギリス中が」
 トミーはまさにと答えました。
「急激に発展しまして」
「それで社会の歪みも生じて」
「生活もです」
「何かと混乱してね」
「労働者の人達は食べられるといい」
「そんな風だったね」
「はい」 
 トミーも答えます。
「大混乱と言ってよかったです」
「その頃の影響でね」
「イギリス料理はですか」
「色々言われる様になったのかもね」
「そうなんですね」
「そう、そしてね」
 そうであってというのです。
「今もね」
「その影響で、ですね」
「言われているみたいだよ」
「そうですか」
「そしてね」
 先生はお話を続けました。
「世界に進出して」
「色々な人が来ても」
「どうにもね」
「評判の悪いままですね」
「うん、ようやくね」
「最近になって」
「食べられる様になったとね」
 その様にというのです。
「言われているね」
「カレーとかですね」
「インドから入ってね」
「もの凄くカレーを食べる様になりましたね」
「その分ね」
「よくなったとですね」
「言われているかな、カレーは有り難いよ」 
 こうも言う先生でした。
「日本でもそうだけれど」
「それこそ困ったらです」
「カレーってところがあるね」
「はい、僕も思います」
 トミーもでした。
「そのことは」
「朝に食べてもいいしね」
 カレーをというのです。
「栄養バランスもいいし」
「何かといいですね」
「そうだね、そしてこうした」
「イギリス風の朝食も」
「凄くね」
 目玉焼きを食べつつ言います。
「いいよ」
「そうだね」
「そして」
 それでというのです。
「これからもね」
「食べたいですね」
「いいかな」
「また作りますね」
 これがトミーの返事でした。
「そうしますね」
「是非ね、そして」
 そうしてというのです。
「皆で食べよう」
「いいね」
 王子も応えました。
「本当にね」
「そうだよね」
「懐かしいよ、実は僕も日本に来てから」
「朝ご飯はだね」
「和食がね」
 こちらがというのです。
「凄くね」
「多いね」
「殆どね」 
 朝ご飯はというのです。
「和食だよ」
「そうなんだね」
「物凄く美味しいけれど」
 それでもというのです。
「時々ね」
「こうしてだね」
「イギリス風でもね」
「いいね」
「そう思ったよ」
「私もだよ。イギリス風もね」
 先生はまた言いました。
「悪くないんだよ」
「そうだね、実際美味しいしね」
「うん、じゃあ今朝はこのメニューを食べて」
「一日のはじまりにしようね」
「そうしよう」
 こうお話してでした。
 皆でイギリス風の朝食を楽しみました、そのうえで先生は動物の皆と一緒に大学に行きました。この日も研究室で論文を書きますが。
 そこにです、大学の芸術学部でクラシックを教えていて大学の管弦部の指揮者も務めている教授さんが来ました、すらりとした長身で髪の毛が前からなくなっていて面長で知的な顔立ちのスーツが似合う白人の人です。
 その人が来てです、先生にお話しました。
「お聞きかもしれないですが実は普段とは変わった演奏会を考えていまして」
「私にですね」
「お知恵を拝借したいとおもいまして」
 その演奏会のというのです。
「お邪魔した次第です」
「私がかつてお野菜の楽器を用いたオーケストラを催したので」
「そのことを聞きまして」
 それでというのです。
「是非です」
「私にですか」
「アイディアがあれば頂きたいですが」
「そうなのですね」
「はい、どうもこれといったアイディアがです」
 教授さんは難しいお顔で言いました。
「私には出なくて」
「そうですね、お野菜もあれば」
「先生がサーカス団でされた様に」
「他にもあります」
「アイディアが」
「はい、日本には面白いバンドがありますね」
 先生は教授さんにミルクティーを差し出して自分の分も出しつつ言いました。
「和楽器バンドが」
「ああ、あちらですか」
「あれはあまりにも斬新です」
「素晴らしいですか」
「はい」
 まさにとです、先生は言いました。
「日本の音楽とロックやポップスが融合した」
「素晴らしい音楽ですか」
「そう思います、またです」
 先生はさらにお話しました。
「古楽器がありますね」
「クラシックには」
「楽器も時代によって変わりますね」
「はい」
 教授さんはその通りだと答えました。
「十八世紀と今ではです」
「楽器も違いますね」
「モーツァルトの頃の楽器とです」
「今の楽器は違っていて」
「それで、です」 
 そうであるからだというのです。
「独自の音色があります」
「左様ですね」
「そしてお野菜等を使っても」
「いいですか」
「そうですね、実は古楽器は」
 こちらの楽器を用いることはというのです。
「今までです」
「考えておられなかったですか」
「はい」
 そうだったというのです。
「実は」
「そうでしたか」
「はい、ですが」
 それでもというのです。
「いいですね」
「そうですよね」
「古楽器を用いて」
 教授さんはさらに言いました。
「現代音楽をです」
「演奏してみますか」
「そして先生のです」
 教授さんはさらに言いました。
「お野菜を用いた」
「そうした楽器もですね」
「やってみます」
「いいと思います、あと曲もです」 
 先生は教授さんにミルクティーを飲みつつお話しました。
「日本ではゲームやアニメの曲もオーケストラで演奏されますね」
「はい」
 教授さんはその通りだと答えました。
「そうです」
「それもです」
「またよしですか」
「はい」
 そうだというのです。
「私はそう思いますが」
「そういえば最近こちらで演奏する曲は」
 教授さんはここで気付きました。
「どうもです」
「クラシックの曲でしたか」
「そればかりで」
 そうであってというのです。
「ゲームやアニメの曲はです」
「演奏されていなかったですか」
「そうでした」 
 そうだったというのです。
「これが」
「そうでしたか」
「ではゲームやアニメ、それに」
 教授さんはさらに言いました。
「他の曲も」
「でしたら」 
 先生は教授さんにアドバイスしました。
「イギリス民謡は如何でしょうか」
「先生のお国ですね」
「はい、今そちらの論文を書いていまして」
 先生はそれでとお話しました。
「素晴らしい曲が多いので」
「そうですね、ではです」 
 ここで教授さんも言いました。
「私もイタリア生まれなので」
「イタリアの音楽をですね」
「カンツォーネを」
 この音楽をというのです。
「今思いました」
「はい、ではです」
「曲はですね」
「日本のゲームやアニメの曲に」
 それにというのです。
「イギリス民謡やカンツォーネ、現代音楽も」
「演奏していかれますか」
「古楽器やお野菜の楽器を用いて」
「そうです、そうして色々やってみますと」
「新たな発見があったりもしますね」
「チャレンジですね」 
 先生は微笑んで言いました。
「大切なのは」
「チャレンジ精神ですね」
「はい」
 まさにというのです。
「クラシックもです」
「それを忘れないことですね」
「新しいこと、また閃いたことを」
「検証してですね」
「やっていくことです」
「実はです」
 教授さんは先生にお話しました。
「私は一つ怖れていることがありまして」
「それは一体」
「思い付きです」
 それだというのです。
「思い付きはです」
「ただ思い付いて何も検証しない」
「それで行いますね」
「そこが閃きとは違います、閃きはです」 
 先生もお話します。
「そのことを必死にしていて」
「そこで、ですね」
「下りてきまして」
「そして出来るかどうかを検証しますね」
「下りてきた瞬間に」
「そこが違いますね」
「思い付きは根拠なくです」
 先生はおさらに言いました。
「出来る、いい考えだと確信し」
「検証せずですね」
「やると言いまして」 
 そうしてというのです。
「実行させます」
「自分がせずに」
「そして責任を取りません」
「それが思い付きですね」
「ですから思い付きでことを進めますと」
 そうすると、というのです。
「失敗しますね」
「左様ですね、そして私はです」 
 教授さんはお話しました。
「その思い付きがです」
「お嫌いですか」
「大嫌いでして」 
 それでというのです。
「自分がそれで動かない様にです」
「慎重になっておられますね」
「はい」
 そうだというのです。
「そうです、ですが」
「はい、思い付きと閃きは違いまして」
 先生は教授さんにお話しました。
「閃きはです」
「活用すべきですね」
「是非、それが大きなことにつながります」
「九十九パーセントの努力にですね」
「一パーセントの閃きが備われば」
 そうであればというのです。
「それで、です」
「大きなことが成りますね」
「エジソンさんの様に」
「だから閃きは貴ぶべきであり」
「実行に移すべきです」
 まさにというのです。
「やはり」
「そうなのですね」
「はい、ですから」
「今回はですね」
「閃かれましたね」
「やってみます」
「そうです、若し閃いて失敗しても」
 先生は失敗についてもお話しました。
「どうしてもです」
「失敗はありますね」
「思い付きの失敗は周りに迷惑をかけ」
「悪い失敗になりますね」
「ですが閃いたうえでの失敗は」 
 それはといいますと。
「また検証するので」
「何が悪かったか」
「それはです」
「次につながる」
「いい失敗になります」
 そうだというのです。
「ですから」
「閃きによる失敗はいいですね」
「それに閃きは他人に強制するものではなく」
「思い付きとは違い」
「確かにです」
 それはというのです。
「後につながります」
「だからいいですね」
「はい、そして今回閃きが多く下りたので」
「やってみます、まずはです」
 教授さんはお話しました。
「練習で、です」
「やってみますね」
「実は練習でもです」
 その時もというのです。
「どうもです」
「思い付きを否定され」
「警戒しまして」
「慎重になられていましたか」
「そして現代の楽器で」
 それを用いてというのです。
「名曲ばかりです」
「演奏されていましたか」
「練習も。それでマンネリも感じていましたが」
「そのマンネリを打破する為に」
「今は考えまして」
 それでというのです。
「先生ともお話しまして」
「閃かれましたね」
「多く、有り難うございます」 
 教授さんはミルクティーを飲みつつ先生に笑顔でお礼を言いました。
「これで、です」
「チャレンジ出来ますね」
「そうです、やってみます」
 教授さんは笑顔で答えました、そうしてです。
 先生にお礼を言ってから芸術学部の校舎ご自身の研究室があるそちらに戻りました。先生は教授さんを見送ってからです。
 自分の席に戻ってです、皆に言いました。
「力になれたならよかったよ」
「全くだね」
「お話がきたらって言ってたけれど、先生は」
「実際にお話がきてね」
「アドバイス出来たね」
「それが教授さんの道も開けたし」
「よかったよ」
 皆に言いました。
「本当にね」
「そうだね」
「それでまた何かあるとだね」
「先生にお話がきたら」
「そうしたらね」
「協力させてもらうね」
「是非ね」
 こう言うのでした。
「そうさせてもらうよ」
「うん、じゃあね」
「また何かあればね」
「お話させてもらおう」
「協力させてもらおうね」
「動きもしようね」
「そう、言うだけじゃなくてね」
 先生はまさにとお話しました。
「実行する」
「それが大事だね」
「何と言ってもね」
「口だけじゃない」
「実行に移さないとね」
「駄目だね」
「そうだよ、有言実行もっと言えば」
 先生は皆に言いました。
「言わないでね」
「実行する」
「それが一番だよね」
「何と言ってもね」
「うん、私はそれが理想だよ」
 先生としてはです。
「口で偉そうな大袈裟なことを言うよりも」
「黙って行う」
「それが大事だね」
「まことにね」
「そう思うよ」
 まさにというのです。
「本当にね」
「うん、口だけなんてね」
 ホワイティはまさにと言いました。
「恰好悪いよ」
「口だけなんて紳士じゃないよ」
 老馬も言います。
「全く以てね」
「大言壮語より無言実行かな」
 チーチーは先生の行動からお話しました。
「すべきは」
「実際口だけなんて恰好悪いよ」
「そうよね」
 チープサイドの家族も言います。
「それで実は何も出来なかったら」
「何と恰好悪いことか」
「ださいって言葉はね」 
 ガブガブはこの言葉を出しました。
「そうした人にこそ使うべきかな」
「そうだね」
 トートーはガブガブの言葉に頷きました。
「はっきり言うと」
「先生は本当に言わないで実行するから」
「そのこともいいことだよ」
 オシツオサレツは二つの頭で言いました。
「全く以てね」
「正しい在り方だよ」
「世の中口先三寸って言葉があって」
 ジップはこの言葉をとても嫌そうに出しました。
「それで人を騙すだけの悪者もいるよ」
「騙される方も悪いけれど」
 それでもと言うポリネシアです。
「騙す奴が一番悪いのは当然よ」
「そうした奴は実際にやらせたらてんで駄目」
 ダブダブの言葉は厳しいものでした。
「それでも騙そうとするけれどね」
「そうだよ、ただそれで皆口先だけの人がそうだとわかるかというと」
 先生は残念そうに言いました。
「これがね」
「違うよね」
「全く駄目な姿が曝け出されてもね」
「その姿を見ようともしないで」
「騙され続ける」
「そんな人がいるね」
「愚かという言葉があるけれど」
 先生は眉を曇らせてお話しました。
「全くの無知、無学、無教養、無分別でね」
「何もわからない」
「わかっていない」
「知らないし知ろうともしない」
「そんな人のことを言うね」
「白痴というなら」
 それならというのです。
「もうね」
「そうした人達こそだよ」
「まさにね」
「愚かと言うべきであって」
「そうも言っていいわね」
「白痴とも」
「そうなっては駄目だよ、口先三寸に騙されると」
 そうなると、というのです。
「やがて落ちるのはね」
「崖だね」
「崖に落ちるね」
「騙されて」
「そして破滅するね」
「だから学ぶべきであり」 
 人はというのです。
「努力もすべきだよ」
「何も努力しないとね」
「そうしたこともわからないよね」
「口先三寸についても」
「ペテン師かどうかも」
「そうだよ、私はペテン師にもなりたくないから」
 先生としてはです。
「だからね」
「言わないで実行」
「それが一番だって思ってるね」
「大言壮語なんかしないで」
「そのうえで」
「平気で嘘を言うなんてしたら駄目だしね」
 先生の倫理観にはないことです。
「アドバイスを求められたらさせてもらうけれど」
「それでもだね」
「先生としてはね」
「第一はね」
「何も言わないで実行」
「それが一番だね」
「そう思うよ、だから今はね」
 資料の本を読みつつお話します。
「こうしてだよ」
「資料を読んでね」
「しっかりと検証もして」
「そのうえで論文を書いていくね」
「そうしていくね」
「そうしていくよ」
 まさにというのです。
「こつこつとね」
「そのこつこつも大事だね」
「何と言っても」
「ことを少しずつ進める」
「それも大事だね」
「そうだよ、一気に進むんじゃなくて」
 そうでなくというのです。
「徐々にね」
「進むべきだね」
「今だってね」
「そうだよね」
「うん、少しずつ調べて書いていくよ」
 先生は焦らず言います、そうしてです。
 実際にこつこつ調べていきます、その中で先生は皆に微笑んで日本でとても有名な曲の名前を出しました。
「蛍の光だけれど」
「イギリス民謡なんだよね」
「日本ではあの歌詞が付いたよね」
「それで日本でも広く歌われているけれど」
「元々はね」
「アイルランド民謡だよ」
 この国のというのです。
「だから広く言うとね」
「イギリス民謡になるね」
「あの歌が日本に入った頃まだ南アイルランドもまだイギリスだったし」
「イギリス民謡だね」
「そうなるね」
「そうだよ、しかしあの頃は」
 先生はこうも言いました。
「私も日本については」
「遠い国だったね」
「世界の何処かにある様な」
「そんな国だったわね」
「とても不思議な国だと」
 その様にというのです。
「聞いていたけれど」
「行ったこともなくて」
「果たしてどんな国か」
「たまに思うだけで」
「それ以外はね」
これといってというのです。
「思うとところがなかったよ」
「けれどこうして暮らしてね」
「色々思う調べる様になったね」
「そしてその日本でね」
「民謡もって思うよ」
 イギリスのそれをというのです、そんなお話もする先生達でした。








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